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不思議な滅び

それは世界

それは私自身

それを恐れ

恐れていることさえ忘れ

何かに突き動かされて

私たちは生きる

あなたは何を恐れているのか

私たちさえわからない

言語のあそび

それだけが

彼を混乱させ

平和へと導く

 

私は気づく

この世界を深く深く愛していると

いや、愛しているのではなく、とても気に入っているのだと

それと同時に恐れている

得ることも失うことも

 

滅びてほしくないと願っている

それは同時に滅びを望むこと

 

行き場の無い存在が

私のからだをも縛り付けている

 

世界は滅びる

滅びを望んでいる

その危機感をとても気に入っている

強く強く愛していると感じられるから

 

それは愛の不能感

私には愛せないという不能感そのもの

 

お気に入りのバーチャルリアリティ

タバコを吸って窒息感にあえぐのと同じ

吸わなければそもそも楽に呼吸ができるというのに

脳も冴え渡るというのに